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中国 中国 香港の関係 闇が深いのは何故?

 

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中国 香港の関係



今だに香港ではデモを繰り返し政府に対する批判が絶えないですね

 


では何故?香港は中国と仲良くないのでしょうか?

元は同じ国です。同じ民族の血が流れているのに何故ここまで関係が悪化しているのでしょうか?



先ず香港とはどういう成り立ちで成立したのか見てみましょう



1840年アヘン戦争

 


当時はイギリスが世界各地に植民地を持ち大きな権力を持っていました。


そしてイギリスは当時の中国(清)と貿易をしています。中国はお茶を大量にイギリスに買ってもらって銀を得ていました。かたやイギリスは?売る物がなかったんです。


そこで目をつけたのが、インドにあるアヘンです。

 

強烈な麻薬ですが中国に売りつけていました。

 

ある程度の期間が過ぎた後中国政府が国民が腐敗していくのを目の当たりにします。

 

それでアヘンを大量に燃やします。そしてイギリスからもうアヘンは買わないと突っぱねます。

それに激怒したイギリスが戦争を仕掛けて当時の中国(清)が敗北しました。
その時に香港島を割譲されてしまいました。




 

イギリス植民地時代の香港

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先に香港島、その後に九龍という場所が割譲されました。

 

当初イギリスと清が取り交わした約束では永久にこの2つに関してはイギリスのものというものでした。


その後にも九龍の周辺もイギリスの植民地としてエリアを拡大していきました。ただしそのエリアは永久ではなく期限付きです。

 

99年間借用するという契約を結びます。

イギリスの植民地となった香港は中国とは違う資本主義。自由経済です。

 

 

言論の自由もあれば選挙という形で政治にも参加できます。

 


イギリス植民地時代に香港は目覚しい経済発展を遂げていきました。

 


多くの日本人もビジネスで、旅行で香港を訪れているのではないでしょうか。



1997年 香港返還


1997年に香港全部がイギリスから中国に返還されました。


香港島や九龍は期限無しで永久にイギリスの領土として当時は約束されていましたが何故香港全部返還されたのでしょうか?

 


それは香港と九龍一部を残しておいても中途半端で政治面、経済面で大きなデメリットとなるからです。


また1997年当時の国際的観点からもいつまでもイギリスが他の国に領土を持つ事がよろしくないとされていました。


 

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返還による香港人の感想は?


当時の香港は経済的にも栄え民の暮らしは良いものでした。

 

そして自分達はイギリスの影響をもろに受けた香港人だというプライドもあったんです。

 

イギリスの領土として栄えた香港に愛着を感じていました。このへんは当時の台湾人の感覚と似ているところがありますね。


そして香港人は中国本土を見下している人もいます。そして大きく違うのが、資本主義と共産主義の違い。

 


本土は全てが政府の思うままにコントロールされています。産業や娯楽も発展していません。


それで香港変換時に多くの香港人が他の国へ移民として出てしまうという人が続出しました。

 


そうなると、香港の経済はガタ落ちになってしまいますね。

 


では中国政府は香港変換時にどんな約束をしたのでしょうか?


中国政府の政策


中国政府は香港変換時に、一国二制度をとりました。

 

この期限は50年間という期限をつけました。


一国二制度とは香港は国としては中国ですが、香港には独自の自治を認めるというものです。


ですから中国は共産主義、香港は資本主義の国です。


そして言論の自由も認める。今までと変わらずにやっていいというものでした。

 


但し、選挙は国民が投票できずに、選挙委員という選ばれた人のみが投票できるというものです。

 


ですがこの選挙委員は共産党の息がかかった人達です。

 


これにも賛否両論があったのですが、将来的に、普通選挙に移行するという約束をします。

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 2014年 雨傘運動

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香港変換時には選挙委員の人のみが選挙権を有していましたが2017年に直接選挙が開始される事になると政府から発表がありました。

 

これは香港人も喜んだと思いきや、裏があったんです。


選挙権は皆にあるのです、行政のトップに立候補出来る人は中国政府が決めるというものです。


つまりあらかじめ中国政府の息のかかった人間を政府が数人選び、後は香港人が好きなのを自由に投票してくれ!というものです。


でもこれは子供騙しすぎですよね。

 

それに反発した香港市民がデモを起こします。


そのデモの際、香港警察が細粒ガスを撒いてデモを鎮圧しようとしますが市民は屈しず傘を持ってデモを続けました。

 


なので雨傘運動と呼ばれています。

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2015年 書店員失踪


香港では言論の自由が守られるという約束でした。

なので香港の街中の書店には中国政府を批判する本、また過去の中国の歴史に関しての暴露本が数多く並んでいます。

 


もしこれが大陸ならどうでしょうか?

 

速攻で逮捕されます

 

そしてインターネットは規制がかかっているのでこの種類の情報は全てシャットアウトされています。

 


ですが中国大陸の人が香港に行った際に書店などで中国政府批判、歴史暴露本を購入してその情報が大陸の人に流れてしまうという事を中国政府は恐れたのでしょう。

 


書店員が次々と失踪して、大陸に連れて行かれ、その後月日がたち香港に戻ってきました。そして書店をたたむ人が続出しました。

 


そしてその後2016年から香港では政府批判の本が並ばなくなりました。



2019年 逃亡犯条例改正案


事の発端は台湾で恋人を殺害してしまった香港人が香港で逮捕されました。


でも基本事件が起きた現地で取り調べや現地の法律で裁かれます。

 

なので香港で逮捕された香港人を台湾に送り返さなければいけません。


が、ここに問題がありました。

香港と台湾の間で引き渡し条約が取り交わされていなかったんです。


なので改正案を出しました。


中国、台湾から要請があれば引き渡すというものです。

 


つまり香港で裁かれる案件でも中国政府から引き渡せと言われれば中国大陸に連れて行かれるという内容です。


大陸では政府の批判をしたら捕らえられてしまいます。

 

この法改正で仮に香港人が中国政府の批判をしたら大陸に連れていかれ裁かれる懸念があるのです。

これで香港人が自由を言論の自由を訴えデモを続けています。


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最後に


中国政府は一帯一路の目標を掲げています。強い中国を世界展開していくというものです。


この波に香港はのまれていくのでしょうか?そうなれば台湾、北朝鮮、韓国、日本と影響が出てくるのか?

 


今後も中国と香港の関係に注目していきたいと思います。

 

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