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パレスチナ問題を超わかりやく小学生に解説。日本との関係は?

 

 

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パレスチナ問題を分かりやすく小学生に説明

パレスチナ問題、イスラエルガザ地区でテロなんてニュースはよく聞きますが、

「実際何故内戦が続いているの?」「民族問題?」「宗教問題?」

 

最近小学生の姪に聞かれた質問です。

 

大人でも難しい複雑な問題を小学生でも理解できるようにまとめてみました。

 

 

 

 

 

先ず何が原因でもめているのでしょうか?

 

 

パレスチナ問題の原因

ずばり宗教歴史です。

 

イスラエルという国は四国程度の規模の小さな国です。

 

そしてイスラエルにあるエルサレムという地域には、3つの宗教の聖地があります。

 

 

この3つの宗教聖地が各々隣接していて譲れない場所なんです。

 

隣接具合は例えるならば、京都のようなもんです。

銀閣寺があり、清水寺があり、二条城があり。

 

但しエルサレムと京都が違う点は狭いエリアにひしめきあっている3つの宗教が違い仲が悪いという事。

 

そして彼らの聖地と崇めるエルサレムは歴史的にも古くから争いが起きていいて、闇が深い場所なんです。

 

ではエルサレムにひしめく3つの宗教とは?

 

 

パレスチナ問題となっている3つの宗教とは?

 

1 ユダヤ教

 

2 キリスト教

 

3 イスラム教

 

 

 

宗教比率は?

 

ユダヤ教(75.0%),イスラム教(17.5%),キリスト教(2%)

 

そう現在のイスラエルではユダヤ教徒が極端に多く、イスラム教、キリスト教が少ないです。これが現在でもパレスチナ問題が解決しないポイントの一つです。

 

 

時代によっては、キリスト教やイスラム教が多くユダヤ教が少ない時代がありました。

 

でも2019年現在ではユダヤ教が人口の75%も比率を占めているという事です。

 

何故?このようになったか?これは宗教のルーツを調べる必要があります。

 

 

 

パレスチナ問題となる宗教のルーツ

 

ユダヤ教

 

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  • 紀元前1280年頃ユダヤ人がヤハウェイという神を信仰しはじめます。
  • 神がユダヤ人を人類から選び出した特別な民という教理です。
  • 旧約聖書をバイブルとしています。
  • 世界が滅びる前に救世主が現れ、ユダヤ教徒だけ救われると信じています。
  • 今まだ救世主は現れていません。
  • 神がカナンという土地(現在のエルサレム) をユダヤ人に与えたという歴史があります。
  • イスラエル人は今でもエルサレムという土地はユダヤ人が神から頂いた土地だから自分達が住むべきだと考えています。



キリスト教

 

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  • イエスキリストが現れ、ユダヤ教を改革します
  • 神に選ばれた民は以前はユダヤ人。でもこれからは違う。
  • 神を信じればどの国民でも救われる。
  • イエスもユダヤ人、その母もユダヤ人。
  • キリスト教の母体はユダヤ教。密接な関係があります。
  • キリスト教が信じているのは旧約聖書と新訳聖書
  • ユダヤ人はこの新約聖書を受け入れていません。
  • キリスト教徒はイエスこそが神が約束した救世主だと信じています。
  • 新約聖書はイエスについて多く書かれています。
  • イエスが亡くなったとされる墓が現在のエルサレムにあります。つまり聖地はエルサレム

 


現地のキリスト教からすればイエスの墓、復活をした場所がエルサレムです。そこからキリスト教が始まりました。ですからエルサレムが聖地になるわけです。




イスラム教

 

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  • ムハンマドというアラブの商人がメッカという場所住んでいました。
  • メッカはイスラム教徒の聖地となっています。
  • そこである日一人の天使(聖書に出てくるガブリエルというみ使い)から啓示を受けます。
  • その後コーランという書物を完成させます。
  • イスラム教は旧約聖書、新約聖書を認めていますが、一番新しい第三巻はコーランであり、コーランこが最新版でこのコーランで完結したと主張しています。
  • そしてムハンマドが死ぬ前に再度天使が現れ、ムハンマドをエルサレムに連れて行きました。
  • ムハンマドは最期エルサレムで死に天に召されます。
  • ムハンマドの最期の場所が今のエルサレムにある岩のドームと呼ばれる建物。
  • イスラム教徒的にもエルサレムは聖地になります




要約すると

ユダヤ教 → 旧約聖書のみ それ以外認めない。イエスもモハンメドも旧約聖書に書かれている救世主ではない。よってキリスト教、イスラム教はユダヤ教から派生した新興宗教に過ぎない。旧約聖書もコーランもまがい物だーと主張しています。

キリスト教 → 旧約聖書、新約聖書イエスが救世主。神は以前ユダヤ人を確かに用いていたがイエス誕生後は神に信仰を持てばどの国民でも受け入れられる。
その後イスラム教徒が信仰するコーランはまがい物だと認めていません。


イスラム教 → 旧約聖書も新約聖書も認める。だけどそれには続きがあり第三巻のコーランこそが最新の神の考えでこれで終わり。その後新たに新しい書物が出る事は無いと信じています。ユダヤ人の重要人物モーセも預言者、イエスも預言者、そして最後の預言者がムハンマドだと主張しています。


例えるならば、良く本屋で見かける 第1(旧約聖書)、第2(新約聖書)、第3(コーラン)


映画で言うならば、パート1 (ユダヤ教)、パート2(キリスト教)、パート3(イスラム教)みたいなものです。母体が一緒ですから。



ですがこの3つの宗教ではそれぞれが完結している巻が違うです。



ですから互いにまがい物扱い。元は同じ神を信じて、母体が同じなのに認めあっていないんです。

 

 

これが現在の彼らの宗教と現状です。

 

ではどうして今なおもパレスチナ問題として残っているのでしょうか?

 

歴史の角度から見てみましょう。

 

 

パレスチナ問題の歴史

 

 

イスラエルの場所は?アフリカ、アジア、ヨーロッパの通り道になっていて、どこの国もこのイスラエルを抑えて自国を発展させたいと考えています。

 

ポイント1

ユダヤ人離散

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紀元前586年に新バビロニアに侵攻され、その後はローマの属州としてイスラエルは統治されていました。

 

その後イスラエルはローマに反逆しますが、その戦いで敗れ、イスラエルから出ていかざるを得なくなりました。これがちょうど132年の出来ごとです。

 

 

そこからユダヤ人は国を持たない民族、今でいう難民になり各地に散らばりました。

 

そして各地ではユダヤ人差別、迫害で苦しむ事になります。

 

 

ポイント2

十字軍

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その後中東はイスラム系の宗教と民族が強くなっています。

 

そこで11世紀、ヨーロッパのキリスト教徒がエルサレムの聖地をイスラム教徒から奪還したいと考えるようになります。

 

これが歴史の授業で有名な十字軍。

 

200年以上の戦いをイスラエルで繰り広げますが十字軍が敗北します。

しかも十字軍はエルサレムで強奪や暴行などの行為を繰り返しました。

 

イスラム教徒からすれば元をたどれば同じ経典の宗派なのに、この鬼畜な行為は許せない。

 

キリスト教徒に対して深い不信感と怒りを与えてしまいます。

 

 

ポイント3

イギリスの3枚舌外交

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世紀にはイスラム教のオスマン帝国という強い国がイスラエルの地域を支配していました。今でいうトルコ人です。このオスマン帝国がパレスチナという名前をつけました。

 

オスマン帝国はイギリス、フランス、ロシアと対立します。

 

その時にイギリスは3枚舌外交をします。

 

イギリスはオスマン帝国の内戦を狙うためアラブ人に対して「イギリスに協力するならアラブの国家をイスラエルにつくる」と持ちかけます

 

一方ではユダヤ人に対してユダヤ資本家から資金援助を受けるために「お金だしてくれるならユダヤ人の国家をイスラエルに作るのに協力しますよ」と明らかに矛盾した約束をしてしまうんです



 イギリスは、ユダヤ人、アラブ人両方に独立国家をつくるという約束をしてしまったんですね。当然、ユダヤ人、アラブ人両者はこの事実を当時知りません。これが、現在に至るまでユダヤ人とアラブ人との関係がこじれてしまう原因です。

 

そしてフランス、ロシアに対して、戦争に勝ったら同盟国で分割すると言います。

 

イギリスあくどいですね。これが有名な3枚舌外交です。

 

 

 

ポイント4

シオンズム運動

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第一次世界大戦後イギリスはユダヤ人、アラブ人両国を裏切り、自分たちでイスラエルを統治していました。

 

当然両国から反感を買っています。そんな時に第二次世界大戦が勃発。

 

戦時中ユダヤ人はドイツで大量虐殺されます。ユダヤ人は国を持たないのでこのような惨事が起こるという不満がユダヤ人の間で頂点に達しました。

 

そこでシオンズム運動がおこります。これは、ユダヤ人国家をパレスチナに建国しようという運動です。

 

一部の過激派がイギリスが統治していたパレスチナでテロを起こしていきます。

 

当時のイギリスは戦争続きで体力がありません。なのでパレスチナ統治を国連に委託して撤退します。

 

そこに各地に離散していた大量のユダヤ人がイスラエルに戻ってきます・

 

 

ポイント5

イスラエル建国

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国連がパレスチナを分割提案

当時聖地であるエルサレム分割でもめていたので、ユダヤ人はネゲブ砂漠を欲しいと言います。

ネゲブ砂漠はパレスチナの南にある辺鄙な場所です。

その提案にイスラムも合意。

 

1948年イスラエル建国になりました。

その後ネゲブ砂漠の地下には天然のウランが大量に埋蔵されている事が明らかになりました。

 

それをユダヤは知っていたんです。

 

 

その資源を利用してイスラエルは秘密裏に核兵器をつくり続けています。(イスラエルは否定していますが世界で周知の事です)

 

 

 

ポイント6

中東戦争

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イスラエル建国後に、周辺のイスラム教国は黙っていません。イスラム連合国をつくり、イスラエルに戦争を始めます。

これが中東戦争です

一見イスラエルが不利に見えますが、イスラエルの後ろにはアメリカがいます。

 

イスラエル・アメリカ VS 周辺のイスラム諸国

 

何故アメリカ?と思いますが、ユダヤ人は非常に頭のいい国民です。

 

そして金貸しで莫大な富を得ています。

 

今のアメリカの政治家のスポンサー、起業家、資本家には多くのユダヤ人がいます。

 

つまりユダヤ人がアメリカ政治の中核で多大な影響をもっています。

 

中東戦争は全部で4回行われますが、アラブ諸国は惨敗します。パレスチナの全領土がユダヤ人のものとなりました。

 

 

ポイント7

パレスチナ解放機構

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イスラム教徒は中東戦争でパレスチナの全領土をユダヤ人にとられてしまいましたから、そこの領土を少しでも奪還するべく機構を立ち上げます。

 

パレスチナ解放機構で一部の過激派が、ドイツのミュンヘンオリンピックでテロを起こします。

そこでユダヤ人のオリンピック選手団が全員亡くなってしまいます。

 

 

 

ポイント8

オスロ合意

 

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仲介役に買ってでたノルウェーの下、イスラエルとイスラムが話し合いいの末パレスチナのガザ地区を含む一部を分割する事に合意しました。

 

それでも現在に至るまで、テロがあったり民間人が殺されたりと内紛をしています。

 

 

 

ポイント9

首都の問題。

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国連としては、エルサレムは超ピリピリしている場所、なので、首都はエルサレムではなく、テルアビブとしています。

 

世界的にもイスラエルの首都はテルアビブなのです。その首都に各国の大使館があります。

でもイスラエル側からすれば、一番重要な場所エルサレムを首都としたいわけです。

 

2018年にこの超ピリピリしている首都問題でアメリカのトランプ大統領が首都はエルサレムだと言ったんです。

 

そして実際にアメリカ大使館をテルアビブからエルサレムに移しました。

 

この首都の問題でさらに内紛が悪化し第3次世界大戦へとつながりかねないという評論家もいます。

 

では何故、トランプさんは超神経質になっているエルサレムを首都だとし、アメリカ大使館をここに移動させたのでしょうか?

 

トランプ大統領の娘はユダヤ人と結婚して、ユダヤ人になりました。

 

そしてそのユダヤ人夫は大統領の上級顧問の職に就いています。

 

 

そしてこのユダヤ人の娘婿が現在ほとんどのアメリカ政策をつくっていて、裏でトランプ大統領を動かしていると噂されています。

 

 

 

 

最後に

 

日本とは関係のないように思える、パレスチナ問題。

 

でも歴史をたどり政治の観点から宗教の側面から物事を見ると無関係とはいえない問題です。

今後どのようにパレスチナ問題が解決へと向うのでしょうか。

この説明で小学生の姪っこは納得してくれるでしょうか・・・(ちょっと難しかったかな)