中国アニメの人気がヤバい。日本の市場を超えた?
- 中国人の間でアニメが人気?
- 日本アニメと中国アニメの違い
- 中国アニメ市場
- 哪吒( na Zha)ナタ
- 白蛇:縁起
- 日本の「天気の子」 と「哪吒( na Zha)ナタ」の興行収入比較
- 最後に
- おすすめ過去記事
- 外部記事
中国人の間でアニメが人気?
中国で暮らしていると、日本の文化に興味があるという中国人は多いです。礼儀や花道、柔道、ゲームそして特にアニメ。
日本のアニメはここ中国でもダントツ人気で、コスプレイベントに顔を出せば、
日本のアニメのキャラクターを身にまとった若者でごった返しています。
特に中国人の若者の間で人気なのは、ナルト、名探偵コナン、ドラえもん、スラムダンク、ワンピース、などが人気があり、アニメ好きではない人達もこれらのアニメを知っています。
しかしここ数年、中国の国産アニメも力を入れてきて人気が高くなってきています。
具体的には、中国政府の政策でテレビで放映する割合に制限をかけています。中国国産アニメ7割。海外産アニメ3割の比率です。
中国で一昔前まで、「アニメ」と聞けば子供が見るものというイメージを持たれていました。それか一部のオタクにしか受け入れられない分野とされてきました。
しかし、今の10代、20代は日本のアニメ影響をもろに受けて育っています。そして中国が国をあげての
政策の後押しもあり、アニメという娯楽に対し世間の見方が変わり寛容になりつつあります。
事実2019年上海で開かれた漫画・アニメのイベント「COMICUP24」では2日間で
約12万人もの人が訪れたそうです。
2019年日本で行われたコミケ96では来場者数が史上最多の73万人を超えたので、アニメの本家日本のイベントと比べるとまだまだ盛り上がりに欠けますがそれでも徐々にアニメに対しの熱が上がってきています。
そして中国でアニメ好きの若者が漫画家、アニメ作家を目指すのも今の時代珍しい事ではなくなっています。
日本アニメと中国アニメの違い
1 日本のアニメは日常の感情を描写する事が多いですが、中国アニメは中国文化に根ざした
伝統的なストーリーがほとんどです。
2 日本は繊細なタッチを描くアニメが多いですが、中国は手でアニメを描くというよりパソコン処理のものが多いです。
3 中国アニメのCGはレベルが高い。中国でアニメが大ヒットすれば、莫大なお金が入ってきます。
2017年に西遊記というアニメがヒットしましたね〜。日本でも見た人はいるのではないでしょうか?その興行収入は192億円だそうです。日本でアニメが大ヒットしても100億円がいいところです。
ですから中国は一度アニメがヒットすれば、次回作品に爆買いならぬ爆投資ができちゃうんです。
CGアニメの場合、予算や人件費をかければかけるほどいい作品にできあがるので、今後中国がCGアニメの分野で有利になってくるでしょう。
4 日本のアニメは暴力シーンや恋愛、BLなど、ほぼなんでもありですが中国はダメです。
激しい暴力シーンがあるものやBLなどの恋愛を題材としたものは禁止です。
なかでも日本の進撃の巨人は中国でも人気がありましたが、中国政府の規制がかかり今では見る事が出来ません。
では中国のアニメ市場はどの程度なのでしょうか?
中国アニメ市場
中国のアニメ産業の市場規模は2兆5000億円にものぼっています。
2018年度 日本アニメ産業の市場規模が2兆1527億円なので、市場規模としては負けていますね。しかも日本はこの市場先の約半数の1兆円が海外での売上です。そしてその大部分が中国での売上です。
日本国内での市場は3年連続減少しているそうです。
つまり今後海外、そして中国で売上を伸ばしていかないといけないという事です。
ですがここ最近中国アニメの人気も凄まじいものがあります。
では2019年人気となった中国国産アニメはどんなものがあるのでしょうか?
哪吒( na Zha)ナタ
中国の神話です。悪ガキとして知られる哪吒が、ヒーローとして成長していく物語。
8月20日付の情報ですと、興行収入41億元(約656億円)を超え大ヒットを記録しているます。同時期に中国で上映された『千と千尋の神隠し』も大きな注目を集めていますが、
「哪吒」は公開5日目に興行収入10億元を突破しており宮崎駿監督作品「千と千尋神隠し」の倍近い売上を叩き出しました。
では何故今までアニメと言えば日本の独占分野だったにもかかわらず中国で日本のジブリ「千と千尋の神隠し」が中国アニメに抜かれる結果になったのでしょうか?
何故哪吒( na Zha)ナタが千と千尋の神隠しを超えたか?
1 ストーリー
哪吒( na Zha)ナタが売り上げを伸ばしたのはまず中国人なら誰もが知っているストーリーを題材にしました。アニメというと独特の世界観があり好き嫌いが分かれます。しかし哪吒( na Zha)ナタが売上を伸ばせたのは正にここです。もともとアニメ好きではない世代、人でも敷居が高くなかったのです。
2 CG
そしてアニメの画像が素晴らしいという評価です。今までの中国アニメはそこまで画像や
繊細なタッチにこだわってこなかった。でもここ最近日本のアニメの影響もあり映像の
技術が飛躍的に進歩したそうです。日本のアニメ一択だった中国人の若者も「哪吒( na Zha)ナタ」を見た後口を揃えて「中国も進歩した」と感動していました。
3公開時期
そして若者が夏休み。中国人は親子の絆が強い。
なので子供に連れられて見る大人も多かったはずです。
国をあげてのアニメ戦略凄いですね。
では同じく2019年に中国で人気のあったアニメの2つ目です。
白蛇:縁起
このアニメ映画は2019年1月に上映された映画です。
ストーリーは唐朝末期。皇帝の仙人修行を目的に、国師は民に蛇をとるように命令しました。。少女の白蛇は国師の暴挙を阻止するため暗殺に向かいますが、
戦いの最中で記憶を失ってしまいます。
村人の阿宣に救われた白蛇は、阿宣と共に記憶を取り戻す旅へ出かけます。
旅の途中で阿宣と白蛇の関係が深まっていく中、国師との戦いが激化していきます。
このアニメもここ中国国民のハートを鷲掴みにした作品です。
では2019年夏 日本でヒットした「天気の子」 と「哪吒( na Zha)ナタ」の興行収入を比較するとどのようなものなのでしょうか?
日本の「天気の子」 と「哪吒( na Zha)ナタ」の興行収入比較
2019年夏日本で大ヒットしているアニメ「天気の子」は上映開始の7月19日~8月21日の34日間で100億7千万円を突破しました。が、中国の哪吒( na Zha)ナタ興行収入656億円と比べると全然届きません。
今後「天気の子」は140の国と地域での配信が決定していますので、日本を超え更なる興行収入が見込めます。
天気の子とは新海誠監督の作品で「君の名は」も新海誠監督の作品です。
ストーリは天候が狂い、雨が降り続く東京で「晴れ」をもたらす少女と家を出て行き場をなくした少年の出会いがやがて世界を変える。というテーマです。
2017年ここ中国では「君の名は」というアニメ映画がヒットして話題になりました。「君の名は」の中国での興行収入は95億円だったそうです。
ですからやはり中国の哪吒( na Zha)ナタ興行収入656億円と比べるとかなりの差があります。
最後に
中国は日本と違いアニメの歴史が長くありません。でもここ数年日本のアニメの影響を受けた人達が作り出す中国アニメの人気は凄いものがあります。
そしてアニメの技術も日に日に進歩しています。今後中国がアニメの台頭国として名乗りをあげる日が来るのでしょうか?
今後も人気作品があれば随時紹介していきます。
おすすめ過去記事
外部記事
中国アニメ映画『哪吒之魔童降世』が大ヒット、国産時代到来か(東方新報) - Yahoo!ニュース